2年ほど前にScanSnap S1500を購入し、紙の本をスキャンしてPDF化する いわゆる「自炊」を続けています。1ヶ月ほど前にiPad 2を購入したため、読書といえばもっぱらiPadで自炊PDFを読むスタイルになりました。iPadのPDFリーダーとしては、i文庫HDを使っています。

PCで作成したPDFをi文庫HDに転送する方法として、これまではPCとiPadをUSBケーブルでつなぎ、iTunesを立ち上げて「App」の「ファイル共有」でファイルを送る方法をとってきました。iOS 5になってからはケーブルを使わなくてもWi-Fi経由でこれができるようになりましたが、どういうわけか、よくファイルが見つからないというエラーが出たり、あるいは転送にやたらと時間がかかったたりと不安定なので、結局はUSBケーブルをつないでの転送をメインにしていました。

i文庫HD自体は、アプリがFTPサーバとなってファイル転送できる機能も備えていますが、ファイル名に日本語を使っていると文字化けしてしまい、あまり使い勝手がよくありませんでした。(文字化けは、FTPクライアントとしてWindows 7のエクスプローラーを使用したためかもしれません。別のクライアントでは文字化けしないのかもしれませんが、試していません。)

そんな折り、ScanSnapの新モデルとともに登場した「ScanSnap Connect Application」を使えば簡単にファイル転送できるという話をきいたので、少し試してみました。結論を先に言うと、確かに安定的にWi-Fi経由でファイルを送ることができ、今後はこれメインで行こうという気になりました。

具体的な手順ですが、まずPCで、ScanSnapのダウンロードページからScanSnap OrganizerとScanSnap Managerのアップデータをダウンロードし、適用します。すると、スタートメニューの「ScanSnap Manager」の中に「モバイルに保存」というアプリケーションが追加されます。これを起動すると、iPhone/iPadから接続するときのパスワード設定を求められるので、任意のパスワードを入力します。もちろん、パスワードはあとからでも変更可能です。

次に、iPhone/iPadのApp StoreからScanSnap Connect Applicationをインストールします。アプリを起動すると、自動的に「モバイルに保存」を立ち上げたPCを見つけ出して接続してくれます。そのとき、パスワードを聞かれるので、さきほどPC側で設定したのと同じ文字列を打ち込みます。これだけで、接続は完了です。

実際にPCにあるファイルを転送するには、ScanSnap Organizerを立ち上げます。新バージョンでは、左下の「オフィス機能」のペインの中に「モバイルに保存」というアイコンが増えています。エクスプローラーで転送したいファイルを選び、ここにドラッグ&ドロップすると転送が始まります。転送が終わったファイルは、iPhone/iPad側に一覧表示されます。この状態では、ファイルはまだScanSnap Connect Applicationの中にしかありません。

iPhone/iPad側で、転送が終わったファイルをタップすると、どのアプリで開くか訊かれるので、i文庫HDを選びます。するとファイルがi文庫HD内のフォルダにコピーされます。オリジナルファイルはScanSnap Connect Application内に残っているので、複数のアプリにそれぞれコピーすることも可能です。

一度この設定をしておけば、

  1. iPhone/iPadでScanSnap Connect Applicationを起動
  2. PCでScanSnap Organizerを起動
  3. ファイルを「モバイルに保存」にドロップ
  4. 転送されたファイルをタップしてi文庫HDで開く

という4ステップでファイル転送ができ、速くて安定しているのでなかなか便利です。

ちなみに今回は試していませんが、ScanSnap Managerで、読み取り後に使用するアプリケーションを「モバイルに保存」にしておくと、スキャンが終わると同時にiPhone/iPadにファイルを転送する使い方もできるようです。

ただし、多少不便な点もあります。複数のファイル、例えば10個のPDFをまとめてi文庫HDに入れたい場合、ScanSnap Connect Applicationに転送したファイルを1つずつ順番にタップして、i文庫HDで開く動作を10回繰り返さなくてはなりません。10個ならまだしも、100個だと非現実的な感じです。また、i文庫HDに転送後のファイルをScanSnap Connect Applicationから消すときも、1ファイルずつスワイプして削除を繰り返す必要があります。いずれも複数まとめて処理できれば、ぐっと便利になるのでぜひ改良をお願いしたいところです。

■2012年2月4日追記

転送後のファイルをScanSnap Connect Applicationから消す方法については、2012年1月30日リリースのバージョン1.1.0で「自動的に削除する」という設定が追加され、他アプリとの連携後にファイルを自動削除できるようになりました。

※バージョンメモ

  • Windows 7 Professional Service Pack 1
  • iOS 5.0
  • ScanSnap Organizer V4.1L41
  • ScanSnap Manager V5.1L41
  • モバイルに保存 V1.0L10
  • ScanSnap Connect Application 1.0.1J