海外の電子書籍を買ってみる
わたくし、いまや読書はほとんどiPadにもかかわらず、実は電子書籍というものをただの1冊も買ったことがありません。DRMにしばられて特定の端末でしか読めないとか、出版元が無くなったらどうなるのとか考えると、どうにも窮屈な感じがして、手を出せずにいたのです。
が、さっきどうしても米Manning Publicationsのある技術書が欲しくなって、電子版ならすぐ手元に届くし、DRMもかかってないっぽいので、思い切って購入してみることにしました。
購入の手順は、一般的なオンライン・ショッピングと全く同じです。欲しい本をカートに入れて、氏名・住所・電話番号・メールアドレス・クレジットカード番号などを入れて、ポチッとな。
すると、すぐにダウンロード用URLが書かれたメールが届きます。URLは、下記の4つが用意されていました。今回買った本は第2版なんですが、前の版まで無料でついてくるところがすごい。
- PDF版
- EPUB版 (iBooksとかで読める)
- Kindle版 (拡張子はmobi)
- 前の版のPDF版
iPadなら、リンクをクリックしてお好みのアプリで開けばハイおしまい、もう読めるようになっています。なんというスピーディーさ。なお、ダウンロードのリンクは5日間有効とのことです。
そして、やはりどのファイルにもDRMはかかっていませんでした。ただし、PDF版は全ページのフッタに「Licensed to 私の名前 <私のメールアドレス>」という文字列が入っているので、もし世の中にバラ撒いたりしたら、出どころが一発でバレてしまいます。EPUB版とKindle版にはこういう処置はされていませんでした。私のメールアドレス>
事前予想としては、読むときに文字の大きさを変えたりできるEPUB版/Kindle版の方が読みやすそうだなと思っていたのですが、PDF版は紙の本の組版が忠実に再現されているので、文字の色やフォントに工夫が凝らされている分、こちらの方が読みやすいかもしれません。いずれにせよ、両方用意されているのは嬉しい限りです。
こういうのを体験すると、日本の出版界も早くこのレベルになってくれないかと願わずにはいられません。日本はDRMにすごくこだわっているように感じますが、実際のところ、紙の本を自炊してバラ撒かれたらDRMなんて全く意味をなさないわけで、だったら紙と一緒にDRMフリーの電子版を売ったっていいはずです。ユーザーには利便性の向上、出版社にはマーケットの広がりが期待できるわけで、双方にとってお得だと思うんだけどなあ。