ASUS VivoBook E203NAがあまりにも遅いので、思い切ってWindows 10(Fall Creators Update、Ver.1709)をクリーンインストールしたら、とても快適になった。そして、拍子抜けなほど手間もかからなかった。

ウェブブラウザとLibreOfficeぐらいしか使っていなかった古い古いラップトップ(Panasonic Let’s note CF-S9)がついにお亡くなりになったので、価格.comで何の条件も付けずにノートパソコンを検索して、ほぼ最安値だったASUS VivoBook E203NA-232Gを購入した。値段は21,799円。Celeron Dual-Core N3350(Apollo Lake)1.1GHz、メモリ2GB、ストレージ32GBだから、クラムシェル型の新品パソコンとしてはほぼ最低スペックと言っていいだろう。

届いたパソコンの電源を入れ、Windows 10のバージョンを確かめると1607(Anniversary Update)だった。まずはWi-Fiに接続してWindows Updateを始めたが、大量のアップデートがあり、いつまでたっても終わらない。一晩放置したら終わっていたが、Windows Modules Installer Workerプロセスが動き続けていて非常に重い。そのまま放置して外出し、夜にFall Creators Updateに上げ始めたが、これがまたなかなか進まない。ようやく終わってもさらにWindows Updateがあって、また一晩放置する。朝には終わっていたがやはり重いので、そのまま再び夜まで放置。ストレージの空き容量が減ってきたのでディスクのクリーンアップを始めたが、一向に終わらない。やはり裏でWindows Modules Installer Workerが動き続けている。Kingsoft Office試用版やMcAfee試用版など使わないソフトをアンインストールしようとするが、これだといつになるやら分からない。

あまりの遅さと無駄なソフトの多さにだんだん嫌気がさしてきて、これならWindows 10をクリーンインストールした方がマシなんじゃないだろうかと思い始めた。リカバリディスクの添付も無いので、もし失敗したら復元する手段がないが、まあ2万円のPCだし、オシャカになったらFreeBSDでも入れてサーバにするかと割り切って、購入からわずか2日でクリーンインストールを決行することにした。

別のPCでMicrosoftのサイトからMediaCreationTool.exeをダウンロードし、Windows 10 64bitのISOファイルをダウンロードする。手元にUSBメモリが無かったので、BDドライブをつないでDVD-Rに焼く。

BDドライブをVivoBookにつなぎ変え、再起動。起動画面でF2キーを押してBIOS画面に入る。Advanced Mode(F7)の「Boot」タブで「Boot Option #1」をBDドライブに変更し、Save & Exit。再起動して「Press any key to boot from CD or DVD」と出たら、すぐに任意のキーを押す。これでDVD-RからWindowsセットアップが立ち上がるので、指示に従ってインストールを進める。出荷時のパーティション構成だと、メインのパーティションのほかにEFIシステムパーティションと回復パーティション2個が切られているが、思い切ってすべて削除する。空きは29.1GBと出た。30分ほどでインストールが終わる。BDドライブを抜いて再起動。BIOS設定をDefault(F9)に戻してeMMCから再起動。するといきなりCortanaさんが大声でしゃべり始めてちょっとビビる。おしゃべりを聞きながら、設定を進める。キーボード、トラックパッドも動作正常、Wi-Fiの接続も問題なし。Fn+F11でボリュームを下げたりもできる。数分で完了し、Windows 10デフォルトのブルーのデスクトップを拝む。デバイスマネージャーにエラーも無し。Windows Updateが数個あったのですべて適用した。

ここまでで、クリーンインストール開始から小1時間しか経っていない。しかも動作が見違えるほど軽くなっている。Cドライブの空きは15.5GB。ストレージの構成を確認すると、回復パーティションに499MB、EFIシステムパーティションに100MBが取られていた。もしかするとASUSのサポートページからドライバを落として入れた方がいいものがあるのかもしれないが、ブラウザとLibreOfficeを使う分には全く支障が無いので、とりあえずこのまま使うことにする。

■2017年11月17日追記

その後、MicroSDカードリーダーが動かないことに気づいた。ASUSのサポートページからドライバをダウンロードしてインストールしたら、問題なく動作するようになった。

■2020年1月22日追記

2年経った今でも、何か調子が悪くなるたびに最新のWindows 10をクリーンインストールして使っている。現在では、MicroSDカードリーダーのドライバをインストールしなくても、自動で入るIntel SD Host Controllerで使えるようになっている。

先日Windows 10の19H2(Ver.1909)をクリーンインストールしたら、スタートメニューの「電源」に「スリープ」が表示されなくなった。「powercfg /a」で確認すると、グラフィックのせいでスタンバイ(S3)が無効になっていると表示されたため、ASUS提供のIntel Graphics Driverを手動インストールしたら、再び「スリープ」が使えるようになった。あと、クリーンインストールとWindows Update適用後のCドライブの空きは5.75GBまで減っているので、そろそろストレージ的に限界が近づいているかもしれない。

■2021年8月12日追記

まだ使っている。

Windows UpdateでWindows 10 21H1がいつまでたっても落ちてこないので、手動で21H1をクリーンインストールしてみた。全デバイスが正常に動作するし、スリープもできる。動作の点では特に問題ない。

しかし、Cドライブの空き容量がかなり厳しい。21H1のインストール直後は10.6GBほど空いていたが、Windows Updateを全て適用すると3.36GBにまで減った。アンインストール可能な全アプリを削除しても3.46GBまでしか増えない。ディスククリーンアップしても、もともと消すものがないので空き容量は増えない。ここにLibreOffice 7.0.6をインストールすると、残り2.49GBとなった。これでは、今後の大型のアップデートは適用できないかもしれない。そして、もしかしたらそれが、Windows Updateで21H1が落ちてこなかった理由なのかもしれない。