今朝新聞を読んでいたら、duressという(私にとっては)見慣れない単語が目にとまったので、調べてみました。

The police said Saturday that Sgt. …, of the traffic administration division was arrested on suspicion of duress and assault, and that Sgt. …, of the organized crime control division was arrested on suspicion of duress.
―”Cops held over sexual harassment of colleague,” Japan Times, Jan. 21, 2013

和英辞典を引くと、この文脈では「威圧」とか「強迫」という日本語が合いそうです。Oxford Dictionary of Englishの説明文だと「脅しや暴力、拘束などにより、本人の意思に反することを無理やりやらせること」といった感じ。

例によってOnline Etymology Dictionaryなどで語源を調べると、元は古期フランス語duresseから入ってきていて、「厳しい扱い」の意だったそうです。英語で「強制」の意味が出てきたのは1950年代から。さらに遡ると、ラテン語dūritia, -ae「堅いこと、困難」で、さらにそれはラテン語の形容詞dūrus, -a, -um「堅い」から派生しています。で、dūrusは印欧祖語*deru-「堅い」にたどり着きます。

dūrus「堅い」から派生した親戚としては、in + dūrāre「固くする」から来ている英単語endure「耐え忍ぶ」などがあります。あと、duration「持続」とかdurable「耐久性のある」なんかもラテン語dūrāreから来ているお仲間ですね。

うーん、調べてはみたものの、あまり広がらない単語でした。